2016
あけましておめでとうございます。
本日1月4日よりIIEの2016年がスタートしました。
本年も何卒、よろしくお願い申し上げます。
年始の会津は全くと言っていいほど雪が降らず、
春の雪解け頃のような景色が広がっています。
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2016年。東日本大震災から5年が経ち、
チェルノブイリ原発事故から30年となる今年。
特別な気持ちを持って年明けを迎えました。
そして、IIEが事業をはじめてから5年目という節目の年。
思い返せば2011年秋から、被災され福島県会津地域の仮設住宅に暮らすこととなった方々に
地域の伝統工芸である会津木綿を素材とした手仕事内職を、ということで始めたIIEの活動は
その後継続的な事業としていくべく2013年より株式会社化しました。
2014年からは、避難している方だけに限らず、
地元の女性も作り手さんに含め、区別をしないという社内方針にしました。
事業を始めたきっかけは、避難している方のお仕事になればという想いからでしたが、
いつまでも避難している人と地元の人との間に線引きを続けるのはよくないと思い
それよりも“同じ地域に住むもの同士として続けていけたら”と思ったのです。
その後、IIEとの繋がりや手仕事が直接的な後押しとなったわけではないにせよ
被災された作り手さんの多くが、会津へ定住するというおおきな決断をされたことや、
2011年にお会いしてから今もお仕事をして頂いている作り手さんからは
「子供がもう少し大きくなったら、社員として働かせて欲しい」と言っていただいたことは嬉しいことでした。
IIEを始める時に思っていたこと、
「きっかけはどうあれ、数ある地域の中で会津に避難することなった方に、せっかくなら会津を好きになって欲しい。あわよくばずっと住んでもらえたら幸せだなぁ。」
という思いが少しは実現できたかな、という気持ちでいます。
それもこれも、本当にこれまで応援して頂いた多くの方のお力添えのおかげです。
本当にありがとうございます。
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2016年、今年は復興という枠を超えて福島県会津から、
さらに言えば会津坂下町の青木地域から、新しい価値を生み出していくべくチャレンジしていきたいと思います。
2016年は、新しいIIEのはじまりの年。
復興の5年間から、この先50年の礎を築く5年間へ。その最初の、大切な1年目です。
これからIIEの本当の挑戦が始まっていきます。
震災がきっかけで始まったこの事業を、形を変えつつ、10年、20年、さらにその先へ、と繋げていきたい。
私たちは福島県会津に住み、震災以降の価値観を持ち、この土地に住んでいるからこそ深く知ることができる土地の知恵を学び、それを現代に活きる形にして届けていきたい。
これまでお世話になってきた皆様に、これからはご恩をしっかりと返していけるよう、努めていきます。
未来を見据えて、過去から学び
世界を目指して、地元を大切にし続ける
偏りすぎることなく、バランス感覚を持った地域企業になっていきたいと思っております。
本年もどうぞ、株式会社IIEをよろしくお願い申し上げます。
株式会社IIE 代表取締役 谷津拓郎